不動産ニュース
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文書作成日:2018/6/12
「保安林」とはどういう林か

 ハイキングが好きなAさん。山の中でときおり『保安林』と書いた立て札を見かけます。Aさんは「保安林ってどういう林なんだろう。見たところ普通の林と変わりないけど…。」と保安林のことが気になっています。『保安林』とはどういう林なのでしょうか。

 保安林とは、森林法という法律に定められており、水源の涵養、土砂の崩壊その他の災害の防備、生活環境の保全・形成等、特定の公益目的を達成するため、農林水産大臣又は都道府県知事によって指定される森林をいいます。 保安林の種類は、用水を確保する水源かん養保安林や土砂流出を防止する土砂流出防備保安林、公衆の保険や衛生に貢献する保健保安林等17種類に及びます。

 保安林では、それぞれの目的に沿った森林の機能を確保するため、立木の伐採や土地の形質の変更等が規制されます。保安林における制限は以下の通りです。

・立木の伐採:都道府県知事の許可が必要。
(許可要件)伐採の方法が、指定施業要件に適合するものであり、かつ、指定施業要件に定める伐採の限度を超えないこと。(間伐及び人工林の択伐の場合は、知事への届出が必要。)
・土地の形質の変更:都道府県知事の許可が必要。
(許可要件)保安林の指定目的の達成に支障を及ぼないこと。
・伐採跡地へは指定施業要件に従って植栽をしなければならない。

 保安林の解除については、保安林が国土保全上果たしている重要性にかんがみ、指定理由が消滅したとき、公益上の理由により必要が生じたときの2点に限定し、所定の要件を具備するものに限って解除することを基本として厳しく制限されています。

 保安林には上記のような厳しい利用制限が課されていますので、固定資産税については非課税となっています。しかし、相続税は課税対象になりますので、その保安林の近隣の山林の価額に比準することにより評価を行うことになります。

 また、農地等と異なり、保安林の所有権の移転は自由で、売買について特段の制限はありません。但し、保安林を相続した方から処分に関する相談を受けることがありますが、実際にはなかなか保安林を売却することは難しいことが多いようです。

 保安林の面積は1293万haと、我が国の森林面積の48.6%、国土面積の32.2%を占めています(いずれも平成29年3月)。あらためて日本が山国であることを実感させられる数字です。

※作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 

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